先日の13日、中国成都で行われました「稲盛和夫経営哲学成都報告会」の様子を書きます。
中国人1500名、日本から160名の人が参加して行われました。
9時から22時まで13時間のロングランです。
中国から5名、台湾1名、日本人1名の経営体験発表が行われました。
今回の発表会はいつも聞いている日本人ばかりのとは大分違いました。
中国人経営者達は稲盛哲学を如何に実践しているか、そしてその結果、効果が如何に大きいのかを話します。
稲盛哲学即ち日本で言うフィロソフィ―は、「正直であれ」とか、「損得でなく善悪で判断しなさい」等当り前のことが書かれています。
ですから、従来の日本人経営者の発表はそれを当り前に行った上で、如何に苦労して経営しているかを語ります。
しかし中国は違います。
日本で当たり前のことが、今の中国では重要なのです。
中国人経営者から、お客様を騙さないで正直な商売をしたら信頼され売上が上がったとか、従来は従業員の事でなく自分の損得ばかり考えていたが、「従業員の物心両面の幸せを追求する」と経営理念を作ったところ、従業員の仕事ぶりが上がったという報告があります。
その話を聞いて思うのは、中国はまだまだ商業道徳的な環境は整っていないという思いと、そのような環境だからこそ、それに気付いて稲盛哲学を導入にした会社が伸びれる余地が大きいのだということです。
発表者の1人は創業9年目の会社を33億円の売上、5500名の従業員を擁する会社に伸ばしています。
稲盛さんが私達によく話をする「人生の成功方程式」があります。
人生の成功=考え方×熱意×能力
その中で一番大事なのは考え方。
考え方は-100から+100まであります。
マイナスの考え方をすると間違えた人生になります。
中国の経営者の話を聞いていると熱意は日本人以上に高いものがあります。
中国の教育も日本以上に熱心です。
ただ考え方だけが不十分だったのです。
経営にフィロソフィ―を導入することによって、中国の経済は大きく発展していきそうな気がします。
日本にいると新聞等の報道で、中国は不正や誤魔化しばかり横行していると書かれています。
しかし実際はそれを正して、日本人以上の熱意を持って経営している経営者がいるということ。
今回会った中国経営者から教えられました。