何日か前の新聞に「機械学習」というものが紹介されていました。
これはコンピューターに記憶させた大量のデーターの中から、一定のルールを導き出し、コンピューターが人間の判断能力を補助するものです。
イメージとしては冷蔵庫にその能力を備えたコンピュータを入れておくと、今日の晩御飯のメニューを提示してくれます。
在庫している食材、家族構成、アレルギーの有無などを考慮してコンピューターが応えてくれるのです。
人の経験や勘に頼っていた分野をコンピューターが補助するということがコンセプトのようです。
でもこのような生活が快適な生活でしょうか。
大いに疑問があります。
IT社会が進むにつれ、人は考える事が少なくなってきました。
毎日多くの情報が入って来ます。
それを整理してくれる人がいて、その意見も知ることが出来ます。
自分で判断する事を放棄します。
人が判断したことを好き嫌いで選択すればいい。
そんな社会は問題です。
経営者の中にもその傾向があります。
社長は経営方針や人事等、経営に関する全ての事を最終的判断をする人です。
ところが、それを放棄している人がいます。
会計士の先生や外部のコンサルタントにそれを丸投げしています。
本来社長が苦しんで結論を出すべき事を避けているのです。
「人間は考える葦である」とパスカルは言いました。
考えることを放棄すれば人間で無くなります。
便利な仕組みは時として人間が持っている力を削いでしまいます。
人間を堕落させまます。
IT社会が進むにつて、コンピューターに使われないよう、人の話を鵜呑みすることのないように。
自分の頭で考えましょう。