盆休みから「村上海賊の娘」という本を読み始めています。
ご存知の方も多いでしょうが、この本は2014年の「本屋大賞」を受賞した本です。
面白い本です。
まだ読んでいる途中ですが、本の中心になっているのが、信長と一向宗大阪本願寺派との戦いです。
この中に一向宗本願寺派の軍旗のことが書かれています。
2行で12文字。
「進者往生極楽(すすまばおうじょうごくらく) 退者無間地獄(ひかばむげんじごく)」
この文言を記した軍旗は現在でも保存されているようです。
この部分を読んで、嫌な気持ちになりました。
人の心の弱さを救うはずの宗教が、その弱さを利用して信者を戦わせる。
そんな姿が見えます。
これは今のイスラム教のテロが用いる「自爆テロ」に似ています。
子供の自爆テロもあるようです。
宗教に帰依する人は心の安らぎを求め、素直で、謙虚な心になることを目指します。
ところが率いるリーダーによっては、時として全く別物になってしまう。
その時、信じている人は盲目となっています。
ただただ信じて言われたとおりのことをする。
人の心とは本当に弱く脆いモノです。
「私の信念は固い」と思っている人こそ、一度それを疑ってみる必要があります。
時として軟弱と言われる人の方が、色々な見方ができ、本当の姿が見えてくることもあるのでしょう。
今の世の中、正しいと言われていることも、本当は違うかもしれません。
変な考え方だと思っても、本当はその中に真実があるかもしれません。
何にも偏らないニュートラルな気持ちでいるのは難しかもしれません。
それでも、意見の違う人の話に耳を傾ける。
そんな謙虚な心構えが大切なように思います。