昨日、元キリンビールの副社長だった田村潤氏の講演会に行ってきました。
田村氏は「キリンビール高知支店の奇跡」という本を出し、ベストセラーになっています。
2時間の講演でしたが、大変面白く参考になる話がたくさん聞けました。
その中で印象に残った話が冒頭にありました。
以前、キリンビールはビール国内トップシェアを誇り、シェア6割を超える時代が続きました。
あまりにもの寡占状態であったため、1975年に独禁法違反に問われ、それをきっかけに社内の風土が内向き官僚的になっていったそうです。
当時、ランチェスター戦略の本の中に、ビール業界のことが例として書かれていました。
圧倒的にシェアの大きいキリンビールはガリバー企業。
これを凌駕することは不可能で、2位3位のサッポロビールとアサヒビールの争いでしかないと書かれていたのを記憶しています。
そのキリンビールが1987年頃にアサヒのスーパードライの大ヒットによってシェアが急落します。
売れ筋のラガービールの味を変えたのがシェア低下に拍車がかかりました。
現在のキリンビールはシェア1位に返り咲いていますが、あの巨人と言われたキリンビールの凋落と復活。
その話は興味深いものでした。