この例会は毎月1回行われます。
今回は昨年12月に行われた東日本地区合同例会のDVDを見ました。
それは稲盛和夫さんが「日本航空の現状と課題・盛和塾に思うこと」と題してお話していました。
日本航空の再建については、先日テレビ東京の番組で「ガイヤの夜明け」で取り上げられていました。
また、日本航空をベースに書かれたと言われる山崎豊子さんの「沈まぬ太陽」もテレビ放映されていました。
「ガイヤの夜明け」を見ていると日本航空の各部署に貼られていたスローガンに注目しました。
「新しき計画の成就はただ不屈不撓の一心にあり、さらばひたむきにただ思え、気高く強く一筋に」です。
稲盛さんの話では、会長として日本航空に行き最初に感じたのは日本航空の「官僚体質」そのものでした。
毎月の実績の把握もままならず、また幹部社員であっても経営に関する数字に関しての関心はほとんどなかったそうです。
現在日本航空では幹部教育と共にアメーバー経営を導入して、幹部・社員の意識変革そして数字で話が出来る環境整備をしています。
4月~9月の前期実績は、売上はほとんど変わらないのに営業利益は前年より2000億円プラスになりました。
その間、円高による燃料費減少の追い風もありましたが、コスト意識の浸透も大きな要因と見られています。
稲盛さんのお話と共に、この例会時に盛和塾メンバーの1人が話したエピソードが心に残りました。
それは彼がタイから帰国するJAL便の中の出来事です。
ある若い人達が大きなカバンを機内に持ち込み、収納棚に入らなくて、それを少し小柄のCAが苦労して収納しようとしていました。
彼はそれを見かねて手伝いをしたのですが、結局は入らず別預かりになりました。
その後先ほどのCAが彼のところに来て、「ありがとうございました」と言って袋に入ったキャンディーをくれました。
彼は受け取りそのままにしていましたが、暫くたって口が寂しくなりキャンディを食べようと袋を開けると、そこに先ほどのCAからのメッセージカードが入っていました。
カードにはお礼と、今後ともご利用下さいとの言葉がありました。
彼は嬉しくなり、自分の名刺の裏に「がんばってください。応援します」と書いて、別のCAに渡してもらうよう依頼しました。
暫くたって少し年配のCAとカードをくれたCAが一緒に改めてお礼に来ました。
その年配CAによるとカードをくれたCAはまだ経験が浅いが、先ほど名刺の裏に書いた彼からのメッセージを読んで泣いたそうです。
お客様の励ましの言葉に感激したのです。
それであらためて挨拶に来ました。
それを聞いて彼も感動するとともに、日本航空は変わったと実感し、そして今後より良くなると思ったそうです。
この彼の体験談と稲盛和夫さんの話しを聞いて、私も日本航空の業績回復するのを期待します。