京セラフィロソフィの中に「潜在意識にまで透徹する強い願望を持つ」という項目があります。
これについて稲盛和夫さんは次のように説明しています。
「高い目標を達成するには、まず『こうありたい』という強い、持続した願望を持つことが必要です。
新製品を開発する、お客様から注文をいただく、生産の歩留まりや直行率を向上させるなど、どんな課題であっても、まず『何としてもやり遂げたい』という思いを心に強烈に描くのです。
純粋で強い願望を、寝ても覚めても、繰り返し繰り返し考え抜くことによって、それは潜在意識にまでしみ通っていくのです。
このような状態になった時には、日頃頭で考えている自分とは別に、寝ている時でも潜在意識が働いて強烈な力を発揮し、その願望を実現する方向へと向かわせてくれているのです。」
続けて
「私がここで強調したいことは『強く持続した願望を持つ』ことであり、言い換えれれば、それは『私は人生をこう生きたい』『私は会社をこうしたい』ということを、強く、継続して思い続けることです。そうすることによって、はじめて潜在意識までに願望を透徹させることが出来るのです」と言います。
潜在意識についての説明もあります。
稲盛さんはそれを自動車を運転する時のことを例えに説明しています。
昔に運転を習いたての頃は、右手でハンドルを持ち、左足でクラッチを踏み、左手でギアチェンジを入れます。
そのように教えられやっても手足がバラバラになってうまくいかない。
それは顕在意識でしているからです。
それが免許を取り、運転に慣れてくると、意識しないで運転が出来るようになります。
それはもう潜在意識で運転をしているからです。
ですから潜在意識まで「願望」を落とし込むことは誰にでも出来ることなのです。
繰り返し繰り返し覚えさせるようにして潜在意識までに落とし込むのです。
そうすると、常に潜在意識の中に「願望」があるので、思いがけない場面で潜在意識が働き、素晴らしい着想を得ることも出来ます。
以前に紹介しました
「新しき計画の成就はただ不屈不撓の一心にあり。さらばひたむきにただ思え、気高く強く、一筋に」という言葉に表されてきます。
勉強会ではこの「潜在意識にまで透徹する強い持続した願望を持つ」を読んで、皆さんに自分の「願望」は何かを聞きました。
「願望」とはただ単に「したい」とか「欲しい」というのでなく、そう簡単に達成できないが、自分の人生をかけても叶えたいと思うものです。
なかなかそこまでの思いを抱いている人は多くはないと思います。
でも、勉強会に参加している数人の人が素晴らしい「願望」を持っていました。
その「願望」に対する思いも語ってもらいました。
その熱意に私も大変感動し、影響を受けました。
そしてこの勉強会参加者の意識レベルの高をさ改めて再認識しました。