小阪裕司さんの「仕事心にスイッチを!」という本の中で紹介されていました。
もしかすると小坂さんだけが使っている法則なのかもしれませんが。
プラナリアとはミジンコみたいな原生動物で、頭を切ってもまた生えてくるそうです。
「集団プラナリアの法則」とは会社の頭と言われる重要な人間を切っても、またそれに相当する人間が育ってくるというものです。
これはよく経験することです。
会社の№2とか3と言われる人が会社を辞めていく時、経営者は不安を抱きます。
その為、その人間が経営者の意見と違っているのが分かっていても、辞められるのを恐れて何も言えなくなってしまう事があります。
その内会社の中が滅茶苦茶になり、衰退、倒産してしまいます。
本当は思い切ってそんな人間を切ってしまっても新しい人材が育って来るものです。
それより今までの№2や3の陰に隠れていた優秀な人間が、表に出てきて力を発揮するかもしれません。
これに似た法則で「2:6:2の法則」というものもあります。
どんな団体でも優秀な人は2割、普通の人が6割、ダメな人が2割いるというものです。
この法則は不変的なモノで、先ほどの「集団プラナリアの法則」とは逆に、ダメな人2割を辞めさせて、優秀な人2割と普通の人6割で運営しても、いつの間にか2:6:2の割合になってしまいます。
どうしてもダメな人間2割が残ってしまうのです。
そんな時良い言葉があります。
アメリカの経済学者シュンペーターの言葉です。
「しっかりした組織は『ドリーマー(夢見る人)』、『ビジネスマン(実務家)』、『嫌な奴』の3種類の人間から成っている」
「嫌な奴」も組織には必要という考えです。
組織を組み替えることは大切なことですが、それが経営ではありません。
組織をいじくりまわすことを重要な経営者の仕事を思っている人がいます。
それは違います。
今まで紹介したように、会社には「ダメ人」や「嫌な奴」はいるものとして考えるべきです。
結局、今いる従業員を引っ張っていく経営者の手腕に経営の成否が掛かっているのです。
是非ともその点は外さないようにしましょう!