現在日本はデフレ、不景気それに震災の影響で経営が大変な会社が多くなっています。
そんな状況の中、知っている札幌のある家具製造会社が倒産してしまいたした。
不景気のため仕事が減ったのが原因ですが、それ以外に大きな要因があったように思います。
それは厚生労働省が雇用対策として打ち出している「雇用調整助成金」です。
これは「景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、その雇用する労働者を一時的に休業、教育訓練又は出向をさせた場合に、休業、教育訓練又は出向に係る手当若しくは賃金等の一部を助成します。」というものです。
そしてその条件は「売上または生産量などの事業活動を示す指標の最近3か月間の月平均値がその直前3か月又は前年同期に比べ5%以上減少していること。」です。
それにより従業員を休業させた場合、休業中の従業員に支払った賃金の三分の二は国が補てんするというものです。
先ほどの家具製造の会社社長は従業員の給料の三分の二が補てんされるというところに目が行ってしまったようです。
生産・売上が下がっても三分の二も給料を国が支払ってくれるのだからということで、生産・売上向上の努力をするより、いかに効率よく補助金・調整金を得るかに関心が行ってしまったのです。
そのような状況だと必然的に会社は縮小し、倒産するのは目に見えています。
しかし、伝え聞くとその社長は「甘い誘惑に負けてしまった」と言っていたそうです。
国は失業者対策と言って色々な施策を出します。
しかしそのほとんどの施策には「お金」が付いてきます。
「緊急人材育成事業」というものは失業者が職業訓練期間中月当り10万円のお金が支給されます。
これも真剣に訓練を受けに来ている人と、お金目当てだけの人がいるそうです。
会社にしても個人にしても今は大変な時代です。
頑張っても頑張っても一向に良くならないと、つい安易な方に引かれて行ってしまいがちです。
でもどこかで踏ん張っていかなければなりません。
1人で出来なかったら仲間を作ってでも頑張らないとダメです。
仲間について斉藤一人さんが本に書いていました。
「渡り鳥は逆Vの字になって飛びます。先頭を飛ぶ鳥は疲れるので、時々交代します。逆Vの字になるのは前を飛ぶ鳥の羽ばたきが後ろを飛ぶ鳥の浮力の助けになるからです。お互いに助け合っています。
飛ぶ鳥は助け合うけれど、オンブしている鳥はいません。ぶら下がっている鳥もいません。助け合うけれどそれぞれが独立して飛んでいます。そう言う仲間でなければなりません」と書いていました。
今本当に必要なのは、傷をなめ合う仲間でなく、互いに切磋琢磨して頑張れる仲間をもつことなのでしょう。
そういう意味でネットワーク、勉強会などの仲間作りは大切です。