確かに、「その日楽しく暮らせればいいや」という思いで生活している若者が多いようです。
そして将来に対して夢が無いようです。
私より古い時代には「末は博士か大臣か」という言われ、上昇志向が高かったようです。
私の団塊の世代も、若い頃は何かを探しに旅に出ました。
世界放浪の旅と称して鞄一つを持って貧乏旅行に出るのが流行りました。
何かを見付けた人もいたし、見付けれなかった人もいました。
それでも何かを求めていた分だけ上昇志向がありました。
しかし、今の多くの若者にそれほどの思いは無いように思います。
それの要因には、よく言われるようにモノの豊かさがあるようです。
私の子供の頃はまだ日本中に貧しさが残っている時代でした。
欲しいモノがあっても、買ってくれません。
何度お願いしても買ってくれません。
それで欲しいモノはお年玉や神社のお祭の時にもらうおこずかいを貯めて、1年2年がかりで買いました。
結果、そこまでしても欲しいと思う気持ちが育ちました。
私達より貧しい人達は、お腹いっぱい食べたいと思ってそれを夢見て頑張りました。
一方、今の子供達は小さい頃から品物も食べ物も欲しいと言えば買ってくれました。
欲しいモノはすぐ手に入る、その繰り返しの中で、「何としても叶えたい」という気持が育たず、夢を持つ喜びを失っていたのかもしれません。
それでは、自分の子供だけ我慢させようと思っても、仲間外れにされては可哀そうという親心から、やはり買い与えてしまいます。
人を幸せにしようとしてモノを開発し進歩してきた世の中なのに、それによって人が将来に対しての夢を失って行く。
矛盾した世界です。
必要なのは物質社会から精神社会。唯物論から唯心論。
今子供の教育に必要なのは精神教育。
しかし精神教育と言うとするすぐ「軍国主義」と言う言葉が返ってきます。
偏った思想が教育現場に残っています。
この風潮を無くすことは大切です。
そうすれば今のイジメも少しは無くなることでしょう。
そして今、改めて生きる為の「哲学」を学ぶことも大切のように思います。