昨日は上京の折、白隠展に行ったことを書きました。
上京したついでに、もう1か所、仕事とは別に行ったところがあります。
それはビックサイトで開催されていた「骨董ジャンボリー」です。
骨董品はテレビの「なんでも鑑定団」の影響で注目されるようになりました。
私は古いもの、特に家具類が好きなので興味を持って行きました。
残念ながら家具類はほとんどありませんでしたが大変面白かったです。
何が面白かったというと、「骨董販売とは究極のニッチの商売だ」ということが実感できたことです。
他の人から見れば捨ててしまうような、汚いレース織の敷物が何万円も。
私が幼かったころ使っていた照明器具や割れた陶器までもが売られていました。
このようなモノも商品になるのです。
欲しいという人がいるから売っているのです。
色々な人がいるのです。
そしてこの骨董市に来るお客さんもユニークな人が多かったこと。
アメリカの漫画ベティちゃんを意識した服装の女性、明治の頃の様な黒い羽織を着た年配の女性、1本歯の高下駄をはいた小父さん。
この小父さんは元々背が高い人なので下駄をはくと背丈が2mを越していました。
多くの人は自己主張の強いオタクっぽい人。
この「骨董ジャンボリー」に出店した骨董店は600以上ありましたが、それで生活しているのですから、商売として十分成り立っているのだと想像します。
ニッチの商売はごく限られた範囲の好みを持つ人にターゲットを絞って成り立つ商売です。
1つの目的のために他を捨てるという競争戦略のトレードオフ、究極の顧客を絞り込む商売を見させてもらいました。