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株式会社ヤマチオフィス

起業メンター日記

不動産新ビジネス

札幌の不動産業界は他の地域と違うようです。

貸アパートやマンションが過剰気味で、オーナーは借り手探しに苦労しているのは、札幌ばかりでなく他の地域でも同じでしょう。

そして借り手を探す時、不動産会社に依頼するのだと思います。

結果的に、オーナーと不動産会社との力関係は不動産会社の方が強くなります。

普通、貸アパート・マンションのオーナーは、不動産会社に借り手を斡旋してもらい、契約になれば賃料の1カ月分を不動産会社に支払うことになります。

しかし、札幌の不動産会社は違います。

札幌の場合、不動産会社はオーナーに対して手数料の他に「広告費」という名目で2~3カ月分の料金を請求します。

斡旋手数料は1カ月分と法律で決められていますが、「広告費」という名目ならOKということです。

勿論、「広告費」は強制ではないのですが、「広告費」を支払わないところには、お客を送りません。

結果、オーナーは支払わなければなりません。

これは表面的に法律違反ではありませんが、実質違反行為です。

私はこれを聞いた時「理不尽」だという気持ちでした。

これを逆手にしたビジネスプランを考えた人がいます

私が運営しているレンタルオフィス「札幌オフィスプレイス」に入居した人が考えました。

昨年12月に入居した50歳を過ぎたシニア男性です。

入居当時は新しいビジネスを考え出そうと悩んでいました。

入居から3カ月経った頃、そのビジネスプランを作り上げたのです。

彼が考えたのは、貸アパート・マンションのオーナーが不動産会社に支払っていた「広告料」と同じ額の現金を直接借り手に渡した方が、喜んでアパートを借りてくれるのではないかということです。

彼は「オーナー」と「借り手」と結ぶ「会員制の仕組み」を作りました。

賃貸契約が成約なった時にオーナーは2~3カ月分の料金を借り手に支払うことにしたのです。

そしてこのビジネスプランのポイントは、彼の会社単独で始めたのではなく、札幌市内の大手プロパン会社と組んだことです。

プロパン会社の取引先は貸アパートの借主・オーナーです。

毎月検針に行ったついでに、チラシを配布することが出来ます。

これによりその会員制の仕組みを借主とオーナーに知らすことが出来たのです。

このビジネスはアパート・マンションオーナーに大変好評を得、スタート後、一気に盛況になりました。

入居した時、2名だったその会社は、6カ月後に社員5名・契約社員5名計10名の会社の社長として「札幌オフィスプレイス」を出て行きました。

その会社名は「アパオ」(http://apao.jp/)といいます。

その社長の素晴らしい企画力と行動力に感心し、本当に勉強になりました。

今でもお付き合いしています。

彼の他にも成功して「札幌オフィスプレイス」を出て行った人がいます。

彼らとも今でも交流があり、刺激を受けています。

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