この週末に本を1冊読み終えました。
門田隆将氏が書いた「この命 義に捧ぐ」という題名です。
以前から疑問に思っていたことがこの本を読んで分かりました。
第二次世界大戦が終わった時、満州にいた関東軍は無条件降伏し武器放棄したにもかかわらず、ソビエト兵に虐殺され捕虜とされた兵隊はシベリア抑留になりました。
民間人も虐殺されたり略奪され、孤児も生まれました。
一方中国から無事に帰った軍人や民間人も多数いました。
その違いはどこにあったのか、私は疑問に思っていました。
そのことがこの本に書いてあります。
終戦時、関東軍の司令官は命令に従い武装解除を受け入れ、結果悲惨な事態が起きました。
一方、無事に日本に帰国できたのは内蒙古にいた4万人の民間人、北支那派遣軍の35万人の将兵達です。
その派遣軍のの司令官が根本中将。
この本の主人公です。
彼は攻めてくるソビエト軍から民間人を守るために、武装解除の命令に反し、ソビエト軍と戦いました。
それと同時に中国の中華民国政府と交渉し、北京で降伏文書に署名しました。
日本の民間人、軍の将兵の無事帰国を約束し署名したのです。
中華民国の蒋介石氏はそれを実行しました。
民間人4万人、将兵35万人の命を繋いでくれたことに対し、根本氏がその恩義に応えるべく行動したことがこの小説に書かれています。
小説を読んで、私は思いがけない事実を知りました。
それが今の台湾と日本の親密なつながりの原点の1つだったようです。
そのことは明日書きます。