昨日ある雑誌を読んでいたら「タライの水の原理」について書かれていました。
「タライの水の原理」はご存じの方も多いと思います。
タライの水を自分の方にかき寄せると反対の方に流れていく。
そうではなく、その水を向こう側(相手)に「どうぞ」と言って水を押し出すと水は自分の方に帰ってくるというものです。
この「タライの水の原理は」二宮尊徳が言った言葉だそうです。
そしてその本質がその雑誌に書かれていました。
「人間は皆空っぽのタライのような状態で生まれてくる。
つまり最初は財産も能力も何も持たずに生まれてくる。
そのタライに自然やたくさんの人々が水を満たしてくれる。
その水のありがたさに気付いた人だけが他人にも上げたくなり、誰かに幸せになって欲しいと感じて水を相手の方に押しやる。
幸せというのは、自分はもう要りませんと他人に譲ってもまた戻ってくるし、絶対に自分から離れないものだけれど、その水を自分のモノだと考えたり、水を満たしてもらうことを当り前と錯覚して、足りない足りない、ともっとかき集めようとすると、幸せが逃げていく。」
このように話されたのは二宮金次郎七代目子孫の中桐万里子さんです。
二宮尊徳は600以上の農村を復興してそこに米・財産を作り上げた人です。
なのに自身が死んだ時、財産はほとんど無かったとと言われています。
無私の人だったのでしょう。
「タライの水の原理」「無私」という言葉は、言うは簡単ですが、自分を振り返ってみると難しいものです。