昨日は「一流」について書きました。
その「一流」という言葉で思い出したことがあります。
20年ほど前、東京のホテルの支配人をしていた時、「グレープストーン」という会社を訪問した時があります。
この会社は今では東京銘菓「東京ばな奈」というお菓子でも有名な会社です。
この会社はお菓子の店の他に、パスタなどのお店も運営していていましたので、ホテルレストランの参考にしたいと思い、経営者の方にお会いしに訪問しました。
東京阿佐ヶ谷にある本店を訪問した時です。
事務所や店舗にいろいろな飾り物が置いていました。
陶器類やグラス、絵画などです。
経営者の方に聞くとそれは全て価値の高いもので、人間国宝という人が作ったものまでありました。
誰でも触れるようになっています。
つい「壊れたり、傷ついたりする恐れがあるのでは?」と聞くと、経営者は「社員に本物を知ってもらうためです」と言います。
本物に接していないと本物が分かりません。
また本物が分かるとると、偽物がわかるのだそうです。
目で見、手で触り、その重みを知る。
触れてこそ本物・一流が分かるのだそうです。
優れた社員教育がそこにありました。
ご存知のように、この会社はその後大躍進をしています。
本物を求めて経営した結果なのかもしれません。