今朝のテレビでギリシャで行われた国民投票の結果が報道されていました。
事前の予想では財政緊縮策に対する賛否は拮抗しているとされていましたが、圧倒的に反対が多かったようです。
今後ギリシャ経済はどうなるのでしょうか。
このギリシャの緊縮財政報道を見て思い出したのは「日本の自殺」という論文です。
何年か前にもこの論文は紹介したことがあります。
「日本の自殺」という論文は1975年に文藝春秋で発表されました。
その35年後の2012年に朝日新聞の主筆がこの論文に注目し、朝刊で紹介しました。
そこには「『日本の自殺』がかってなく現実味を帯びて感じられる」と記されていました。
その論文は日本の財政悪化の原因を世界の歴史から指摘したものです。
その中でギリシャ・ローマの没落の研究と比較をしています。
ギリシャの哲学者プラトンの言葉があります。
「ギリシャの没落の原因は欲望の肥大化と平等主義とエゴイズムの反乱にある。
道徳的自制を欠いた野放図な「自由」の主張と大衆迎合主義とが、無責任と放埓とを通じて社会秩序を崩壊させていった。」
この言葉はまさに今のギリシャそのもののように読めます。
歴史は繰り返すのでしょうか。
振り返って見れば日本も同様です。
この論文が発表された1975年の日本の借金はいくらであったかわかりませんが、今よりはるかに少ない額だったでしょう。
現在日本の国債などの借金は1100兆円を越していると言われ、GDP比で233.8%もあり、世界の国々の中で断然トップです。
トップと言っても悪い方からトップです。
これからの日本経済、ますます心配です。