「0ベース思考」という本を読んでいると面白いことが書かれていました。
その内容を紹介します。
「ザッポス」という会社の人事採用について書かれています。
「ザッポス」はアメリカのラスベガスに本社を置き、靴や衣料、アクセサリーなどを販売するオンライン小売会社です。
この会社は新入社員を採用し研修期間を終えた時点で、新入社員に会社を辞めるチャンスを与えるのです。
「せっかく採用した社員をやめさせる?」
そんな疑問が湧きます。
その上「ザップス」は辞める人には研修期間中の給料の他に、1か月分の給料(約2000ドル)も支払ってあげます。
「この会社では働かない!」と決めたら2000ドルをあげると新入社員に言うのです。
驚きです。
その理由として「ザッポス」のCEOは「この制度は『お金を選びますか?それともこの文化と会社を選びますか?』と社員に迫ることです。
楽して儲かるお金を選ぶような人は、たぶんうちに向いていない」と言います。
楽に儲かることを考える人はその内に辞めていき、結果2000ドル以上のコストが会社にかかります。
辞めた社員を採用するのに4000ドル以上のコストがかかるようです。
そして採用した1人の不良社員が、生産性やモラルの低下といった面で会社に与える損害は2万5000ドルを超えるというデーターもあるそうです。
このシステムには、より良い新入社員を採用したいとの会社の思いがあります。
ただ、簡単にこの仕組みを真似するのは難しいでしょう。
会社の風土が違います。
でも「良き人を採用したい」と思う気持ちは経営者は皆同じです。
人を採用する時、何が大切なのか。
原点に戻って考えてみる。
「0ベース思考」で考えてみる。
参考になる話だと思います。