ある人の話で「警察官と先生は商売人には向いていない」というのがありました。
人に頭を下げる商売でないからです。
また法律や規則という決まりごとから抜け出せられないというのもその要因の1つです。
それなら役人や銀行員もそうです。
銀行員は商売に長けているように思うかもしれませんが誤解です。
中小企業の経営者へお金を貸すという立場から、財務分析や経営分析をしますが、だからといって経営ができるというわけでは決してありません。
その上、銀行には「銀行規定」というルールがあり、そのルールを外れる行為は許されません。
一方、商売では臨機応変という優柔不断な対応が求められます。
「ルール」や「決まり事」で商売をしているとお客様は逃げていきます。
元銀行員だった私も銀行を辞めて父の会社に入った時、このことは思い知らされました。
銀行には膨大な規定があります。
その規定集を読み、深くそして広く知っていれば銀行員としては一人前です。
しかし中小企業での仕事にはほとんどルールや決め事はありません。
極点に言えば、「儲かるか儲からないか」
「いいことか悪いことか」
そのように判断基準しかありません。
あとは経験です。
そして即断が求められます。
1つの例をあげます。
レストランで家族と一緒に食事をしましたが、食べ残してしまいました。
残った料理の持ち帰りをお願いをすると、「規則ですからダメです」というところと「よろしいですが、今日中にお召し上がりくださいね」と許してくれるところがあります。
どちらがお客様満足になるでしょうか。
「善悪」に引っかかる判断でなければ、お客様が喜ぶことを選択する。
そうすれば「商売繁盛」間違いなしです。
簡単なことですが出来ていない店が多いようです。
※注意
(警察官や先生、役人や銀行員の中でも素晴らしい経営者になっている人もいます。念のため。)