私は小学校か中学校の時授業で「資源の少ない日本は原材料を輸入し、それを加工して製品にし、輸出して成り立っています。」と教えられました。
皆さんもご存じの様に、近年日本の製造会社数が減少しています。外国から購入した方が安く、日本で作っても価格的に太刀打ちが出来ず、倒産・廃業してい行くからです。
円高は物価が安くなり、消費者にとっては恩恵になりますが、会社側にとっては死活問題です。
先日の報道では大手製造会社は円が1ドル70円になっても耐えれる体制作りを進めていると書かれていました。
過去の円高では、会社側のコスト削減や生産効率を高めることで克服してきましたが、これからはそのような手段だけでは解決できず、海外に移転して行く会社の数が急激に増加することが予想されます。
今朝の新聞でアメリカの経営者が日本経済について述べていました。
そこでは「日本は最先端的なモノ作りを国内にとどめなければならない」と忠告しています。
30年ほど前、ソニーが韓国でテレビ製造に力を入れ、技術移転をした結果、サムスンという会社が生まれました。同様のことが中国でも起きています。
結果現在それが日本に大きな影響を与えています。
現在私は起業する人達を支援・応援していますが、個人レベルの起業ではITやサービス業の業種がほとんどです。製造業を志す人は少ないです。
政府は、これから日本はITや観光に力を入れましょうと言っていますが、それが従来の製造業が生んだ富にに匹敵する富を生むとは思いません。
今必要なのは、現在必死に日本で頑張っている製造業、特に海外に移転できない中小企業を支援して育てていかなければなりません。このままでは益々倒産・廃業が増えます。
イタリアでは中小の会社が海外に売る仕組みを政府が中心になって作っている言われています。
現にイタリアの家具製造会社は大手会社は少なく、中小の会社が製造部門別に存在し、数社が共同生産をすることで一つの製品を作り上げています。
日本も中小の会社の製品輸出に力を入れるともに、国内では消費者も地産地消の意識を高めて日本の産業を育てていかなければなりません。
円高で安いからいいだけでは、将来自分達の生活を狭めることになりかねません。