人前で叱る
私がまだ若い頃は、ある経営の本を読むと、「人に注意する時は人前で叱ってはいけない」と書いてありました。
人前で叱ると、叱られたその人間に恥をかかせることになり、素直に聞かないということです。
私は「成る程」なほどと理解しました。
しかし、今、それは違っているとはっきり言えます。
叱られて恥だと思えて、恥ずかしい思いをした時、心深くその記憶が残ります。
それにより2度と同じミスをしないと、心に落とし込むことが出来ます。
叱られたことを恨むなら、その人はそれだけの人です。
経営の本のように、後で2人きりになり本人を叱るとどうなるでしょうか。
時間が経ってから叱られると本人は、何のことで叱られたのか分からないと思います。
その時、その場所で叱るから本人は肝に感じれらるのです。
また叱る方は大概忙しく、「後で叱る」ほど暇ではありません。
先日、若い知人が人前で不用意な言葉を発しました。
その時、私はすぐその場で「そのような言い方はやめた方がいいよ」と注意しました。
それに対して、彼が発した言葉は「このような人前で言わない下さい」と言ったのです。
私は言葉を失いました。
彼はきっとどこかのコンサルタントの書いた「人前で叱ってはいけない」と言うような本を読んだのかもしれません。
メンツにこだわり、恥をかかされたと思う気持ちが先に立っているのでしょう。
その人のために注意したことなのに素直に受け入れられない。
素直な人とそうでない人。
今後は大きく、その違いが現れて来ると思います。
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