今朝の日経新聞に林原が私的整理を申請したと書いてありました。
この会社のことは詳しくは分かりませんが、私は以前から林原という会社に興味を持っていました。
というのも、この会社の社長林原健氏は大分以前に日経新聞の「私の履歴書」に1カ月間、その履歴と一緒に考え方も書いてありました。
それを読んで感銘し、記事の切り抜きも取ってあります。
林原健氏はソニー創業者の井深氏との親交があり、その影響を受けて研究に力を入れたようです。
今朝の記事では林原単体での売上は280億円で純利益が1億円とありました。
この利益額はあまりにも少ないです。利益率は0.3%しかありません。
稲盛さんが私たちに言う「経常利益10%」とは大きな差があります。
林原という会社は研究に力を入れてきて、その分利益を圧縮してしまったのでしょうが、あまりにも利益率が低すぎると思います。
利益率が低いということは内部留保も少ないということで、常に倒産の危険性があります
また、新聞によるとこの会社は過去10年間以上にわたって売上を水増しし、損失を隠してきたと書かれています。
林原健氏の「私の履歴書」を読んで憧れたこともありましたので、このことに関してはショックを受けました。
フッと「未だ木鶏たりえず」という言葉が浮かびました。
相撲の双葉山の連勝記録がストップした時、彼が師事していた安岡正篤氏に「イマダモッケイタリエズ」と電報したと言われています。
双葉山と林原健氏を同列で論じることはおかしいのですが、それなりに努力して実績を残していても、思わぬ気の緩みで、踏み外してしまう「はかなさ」を感じてしまいました。
毎日毎日コツコツ積み重ねていっても、何かの切っ掛けで踏み外すことはあるのだと思います。
自戒の意味も込めて、やはり必要なのは「毎日の反省」なのかもしれません