毎回熱心に参加している方が多いです。
今回は「フェアプレー精神を貫く」「公私のけじめを大切に」「潜在意識にまで透徹する強い持続した願望を持つ」の3項目について学びました。
今日はその最初の「フェアプレー精神を貫く」について説明します。
最初に稲盛和夫さんは
「京セラは「フェアプレイ精神」に則って正々堂々とビジネスを行っています。したがって、儲ける為に何をしても良いとか、少しくらいのルール違反や数字のごまかしは許される、という考えを最も嫌います。
スポーツの世界でも、反則やルール違反のないゲームからさわやかな感動を受けるのは、フェアプレー精神に基づいているからです。誰であっても、矛盾や不正に気づいたら正々堂々と指摘すべきです。
私たちの職場が常にさわやかで活気があふれるものであるためには、1人1人がフェアなプレイヤーであるとともに、厳しい審判の目を持つことが必要です。」と書いています。
人というものは「フェアプレー精神が必要だ」「正々堂々として生きよう」と言われればその通りだとほとんどの人が思います。
しかし少し時間がたつと気持ちが薄らいできて、儲け話が持ち込まれると「少しぐらいは」と心がふらついてしまうという心理も稲盛さんは指摘しています。
その為には全社員が審判の目を持ち「悪いことは悪い」と指摘する風潮を会社に作る必要があります。
しかし、たとえ間違いを見付けても、人はそれを指摘するのは難しいものです。
また、時には人を陥れて自分をいい格好にしようとする人もいます。
そういう人がいるので、かえって「自分の人格が疑われては大変だ」と考えてしまいます。
そのような時、その指摘が理にかなっているか、誹謗中傷なのかを判断する方法を稲盛さんは書いています。
「『○○さんはけしからん』とただ誹謗するのではなく、『○○さんはこう言うことをやっておられますが、あれは我社にとって問題なのではないでしょうか。ぜひ正していただきたい』と建設的な提言として発言されているかを判断材料とします。」
判断基準に「損得」置くのではなく、「正しいか、そうでないか」に置くこと。
そしてそれを上下関係なく指摘できる会社の雰囲気作りがトップの仕事なのでしょう。
明日は「公私のけじめを大切にする」について書きます。