改めて今の「会社、社長、従業員」との関係を見ると、昔と変わってきました。
(株主も関係者に入ってくるでしょうが、中小企業の場合は株主=社長がほとんどですので、この際は株主を除いて考えます。)
昔は会社=社長で一体のモノでした。そしてそれに対して、従業員が対する対立関係にありました。
従業員が一生懸命働くのは生活のためで、働きに応じて賃金が支払われました。
社長は会社は自分と同一と考え、会社が豊かになることは社長個人が豊かになることでした。
そのような状況では、会社の理念を唱えても、従業員にとっては単なる念仏でしかなったのではないでしょうか。
今でもそのような会社はありますが、じきに衰退していくでしょう。
成長する強い会社は、社長も従業員も、共に目指す事の出来る企業理念、経営理念があります。
ダスキンには「人に社会に『喜びの種まきを』」、京セラとJALには「全従業員の物心両面の幸福を目指す」、セントラルスポーツには「0歳から一生涯の健康づくりに貢献する」等分かりやすい理念があります。
今の成長している会社の「会社、社長、従業員」の関係は、社長も従業員も会社の中の一員として機能し、共に共通理念を目指す関係だと思います。
職責は違うけれど同士の関係なのです。
そのように向かうベクトルが同じであれば大きな力が発揮されます。
同じベクトルを目指すと言えば、今の日本でしょうか。
日本の多くの人達が、被災者のために、災害地復興のために、そして日本のために自分達が出来ることを一生懸命努力しようと行動に移しています。
現在原発で400人の人達が不眠不休で戦っているのも日本のためなのでしょう。
自衛隊、消防署、警察、ボランティアの人達も同じベクトルに向かって戦っているのです。
方向性が同じ人達の力が集まれば大きな力になります。
そのことを今改めて知らされた気がします。
参考
「面白法人KAYAC」のホームページ上に上場企業の経営理念が紹介されています。
http://www.kayac.com/vision/philosophy