それを心配しながらも、商売をする者は今後どうするかを考えなければなりません。
大震災に対する自粛と言われて、歓送迎会や花見が中止になっています。
それにより私のホテルも影響を受けています。
東北の「南部美人」という酒造メーカーの社長は「花見や歓送迎会は中止しないで、東北のお酒を飲んでください。それが復興支援になるのです」と訴えています。
それを受けて、東京の小売店では東北のお酒コーナーを設けたそうです。
でもそれにより、逆に他の地方の日本酒メーカーが影響を受けるかもしれません。
家具インテリア販売の「ニトリ」は、2012年2月期決算予想を震災の影響で連結純利益が13%減になると新聞掲載されていました。
震災の影響で売上が振るわないことが大きい要因のようです。
私は復興で家具が売れるかと思ったのですがそうではない様です。
もう1つ新聞に掲載されていた記事で中古オフィス家具の買取り価格が上昇しているというのがありました。
これは震災の影響で企業が予定していたオフィス移転を見合わせたために、中古家具の供給が減少したためということです。
中古オフイス家具への需要は増えても供給が少なくなっているのです。
以上のように例を少し上げましたが、震災後の商売の動きは、従来と違って一律ではないようです。
今までは大きなデフレといった景気の動向予測によって概ねその方向で各分野動いて行きました。
でも今後はインフレに備えなければならないかもしれません。
震災後は経済の流れが変わり、それぞれ仕事の分野ごとに動きがマチマチになって来るのではないでしょうか。
今こそ自分の仕事が関連している分野の動きを再度調査する必要があります。
単に従来の予測基盤で予測しても、違っているかもしれません。
震災特需を期待していても、そううまくは行かないかも知れません。
逆に思わないところで商売が良くなることもあります。
先ほど紹介しました私のホテルでも歓送迎会は減少していますが、減少するだろうと予想した宿泊が伸びています。ビジネス客が増えています。
その要因は今調べています。
北海道の経済は東京商工リサ―チ北海道支社によると3月の道内企業倒産は前年同月に比べ25%増加しました。
この数字にはまだ震災の影響を受けたものではないそうです。
その影響を受けるのはこれから3~6カ月後に出てくるようです。
再度足場を固めながら、状況判断に神経を使い、好機を探してゆかなければ、生き延びれません。
本当に大変なのはこれからです。