ライブハウスは20人程しか入らない狭さですが、ほぼ満席の状態で始まりました。
私の同級生ですから61歳。バンドメンバーでは年齢として彼が一番上で、その他に40代50代の人達7人構成です。
曲は「昭和歌謡」と謳って懐かしい歌が10曲ほど続きました。
私の知人は大手旅行会社の取締役を定年で辞め、今は音楽を生きがいにして活動しています。
高校時代はフォークバンドを結成し、ラストライブでは札幌市民会館をいっぱいにしました。
大学時代に尺八を始め、今ではプロ並みの腕前です。
また10年以上前から、仕事の合間を縫ってウッドベースを始めました。
これもメキメキ腕を上げ、旅行会社に在籍中から、週末はジャズバーでベースを引いていました。
彼は定年前から定年後は音楽に没頭すると宣言し、定年を楽しみにしていました。今はその通り音楽漬けです。
昨日のライブには彼の奥さんも来ていました。
奥さんとも話をしましたが、その時の話がまたいいのです。
「毎日私は幸せです。彼が練習といって午前中は尺八、ギター、ベースを演奏してくれるんです」と嬉しそうに話をしてくれました。
彼にはこんな大ファンがそばにいて応援してくれているのだからこそ、人生を謳歌出来るんだと感じ入りました。
自分の夢を共有してくれる人がいてこそ、大きく育つのです。
この7人のバンドメンバーは、大手ゼネコンの設計部長のピアニスト、英語とフランス語の教師のドラマー等現役の仕事を持ちながら音楽活動をして人達です。
本来するべき自分の仕事をこなしながら、自分の趣味を生かす生き方をしています。
外国の大企業の経営者や政治家の中には、趣味でピアノやバイオリンなどを上手に弾く人が多いと聞きます。
また昔の日本の経営者の中にも小唄、長唄、能、茶等に造詣が深い人もいました。
「仕事+〇〇」と仕事以外に何かを持っている人は、人間的な魅力があります。奥行きのある人の様に思います。
定年後の生き方についてはボランティアという生き方も、起業という生き方もあります。
趣味に没頭し生きるのもいいのかもしれません。
このバンドの様に有料で演奏会をすれば、それなりの収入も入ります。
久しぶりに生バンドを聞いて楽しい夜でした。