昨日は今まで溜まった雑誌の整理をしました。
雑誌の気になった特集などは読み終わってからスキャナーでパソコンにいれ、またipadとも同期させて必要な時に見れるようにしています。
6月の週刊ダイヤモンドに早稲田大学の野口悠紀雄さんの「超整理日記」というコラムがありました。
今回は「貿易赤字は継続する。輸出立国時代は終焉」という題名でした。
貿易収支が4月に赤字となり、5月に赤字が拡大していると書いてあります。
LNG等の発電燃料の輸入が増えたためで、赤字は今後も継続し、赤字の定着は日本の経済構造が大きく変化することを示していると書いています。
それを裏付けるように、昨日(30日)に財務省が発表した8月上旬の貿易統計速報によると、貿易収支は3545億円の赤字となったようです。
前年同期は201億円の黒字でした。
今年度は 輸出が前年同期比7.6%増の1兆8523億円に関わらず、輸入は同29.7%増の2兆2068億円となったのです。
これは一時的なものではないようです。
野口さんは「原子力発電に制約がかかったことが、貿易赤字定着の本質的な原因」と書いています。
そして「これまでの『日本の輸出立国』は『原子力発電は絶対安全』という神話の上に築かれたものだ」と指摘しています。
また円安・円高の問題についても書いています。
円高によって日本の製造業は国内から国外に生産拠点を移す時代になってきました。
製造業界は円安・円高に左右されない体制になりつつあるます。
そして円高問題も円高によるマイナスが言われていますが、円高によって輸入品が安いということも、よく認識しなければなりません。ただ海外旅行がしやすくなっただけではありません。
それは原油価格にも表れていると野口さんは指摘します。
原油価格は09年1月初めの1バーレル34ドルから11年4月末の121ドルまで4倍近く上昇しました。
しかし日本の輸入単価は2.15倍にしか上昇していないのです。
これは円高のおかげです。
日本人は円高のおかげで石油価格高騰の影響から守られていたということはあまり評価されませんでしたがとても重要なことです。
しかし、このような状況の時に円高から円安へ移ると、貿易赤字が益々拡大し、原油輸入単価上昇などにより、全ての物価に影響してきそうです。
デフレだから低収入でも生活出来た環境も、激変し大変な時代になるかもしれません。