その時話に出たのが稲盛さんの普段の姿です。
稲盛さんは私たちに対しては思慮深く、優しい指導者というイメージですが、実際の仕事では常に研ぎ澄まされた刀の様に触れると切れるような厳しさがあるそうです。
会社で稲盛さんから呼ばれるのは叱責の時がほとんどで、会長室に向かう取締役たちの足取りは重いといいます。
現在79歳でもその厳しさは変わらないようです。
JALの経営再建でもその強い仕事への思いは変わらず、それによって来年3月の決算でも良い収益予想が見込まれると言われています。
その稲盛さんが主宰する経営者の勉強会「盛和塾」の開塾が、今中国で立て続けに起きています。
稲盛さんの経営手腕に対しての評価が高くなってきているせいかと思いますが、重慶、広州、青島、無錫、大連に作られています。
先日の大連での開塾式では800名の中国の人が参加申込したそうです。
開催日の1週間で一気に200名増えるほどの勢いでした。
中国の盛和塾は勿論中国の人が自主運営することになりますが、今回の開塾式参加も含めての参加費用は1人5万円だそうです。
私はその金額を聞いて驚きました。
5万円を日本の価値換算すると50万円ほどします。
50万円のお金を払い勉強会に参加する人とはどういう人でしょうか。
日本ではそれほどの金額を支払って2日間の勉強会に出席する人はあまりいません。
中国には富裕層が増えていると言います。
確かにそういう人もいるでしょうが、50万のお金を支払ってでも商売、経営に対して真剣に考えている経営者がいるということでしょう。
この大連の開塾式に参加した私たちの仲間が驚いていたのは、30代の経営者が多かったことです。
そしてその若い経営者達の目の輝き・意欲が日本人と全然違っていたそうです。
12月には台湾で開塾式があります。
今度は私も参加しようと思っています。
どんな意欲のある台湾の経営者に会えるか楽しみです。