その中で日本の経常収支や貿易収支のことを改めて学びました。
その勉強の内容少し紹介します。
2011年度上期の経常収支は前年同期比46.8%減の4兆5196億円に半減しました。
東日本大震災の影響で自動車などの輸出が急減速して、貿易収支が赤字になったのが大きかったようです。
2011年上期は、自動車などの製造業の混乱で輸出が伸びなかったのと、原発停止に伴い、火力発電所の燃料の需要が増加したことが大きな要因です。
その為貿易収支は1兆2517億円の赤字になりました。
前年同期は4兆145億円の黒字です。
日本は貿易立国で、貿易収支は常に黒字でそれなりの伸びがあると、私は思っていました。
しかし、実際は違います。
経常収支の主なものは貿易収支と所得収支、それと赤字となっている経常移転収支とサービス収支の合計です。
経常収支は過去増加傾向にありました。
しかし肝心の貿易収支は、ほぼ毎年減少しているのです。
伸びているのは所得収支です。
2000年と2010年を比較してみます。
経常収支は12兆8755億円が17兆1706億円になり4兆2951億円の増加です。
貿易収支は11兆3719億円が7兆9789億円で3兆3930億円の減少です。
それに比べ所得収支は6兆5052億円が11兆6977億円となり、5兆1925億円の増加です。
所得収支とは外国から得た利子・配当や賃金などと、外国へ支払ったそれらなどの差額です。
また、2010年度の貿易収支が7兆9789億円だったものが、2011年の上期だけですが1兆2517億円の赤字になったということは大変なことです。
原発が停止になり、東京電力だけで燃料輸入が8000億円膨らむとなると、日本の9電力会社合計では何兆円にもなるのでしょう。
そして、企業も海外移転が急増しています。
これからは貿易収支赤字が続くのかもしれません。
所得収支のおかげで経常収支は黒字を保ちますが、所得収支は一部の個人や会社の収入で、あまり世の中に回ってきません。
国際価格が上昇している燃料価格も円高のお陰でまだ押さえられていうほうです。
1ドル100円位であったらもっと大変のことになっています。
昨夜の勉強会は良き社長を目指す社長の勉強会でした。
社長として日々の自社の経営ばかりでなく、世の中の動向、特に日本経済の先行きについても感心を持たなければなりません。
時にはこのような勉強会も必要だと考えています。