今月3日に稲盛和夫さんが来札されました。
今回は読売新聞の読売フォーラム主催の講演会の講師としてです。
ご存知の方も多いと思いますが、稲盛さんは京セラを創業し、また現在のKDDIの前身である第二電電も創業しました。
現在は盛和塾という経営者の勉強会を主宰されています。
世界中に5700名以上、北海道には支部が札幌の他に函館、帯広、オホーツクにあり、札幌にも60名近くの塾生がいます。
私たちは稲盛さんのことを塾長と呼んでいます。
その塾長が来られるということで札幌の塾生ばかりでなく北海道内の塾生が集まりました。
読売新聞主催の読売フォーラムに盛和塾の塾生も参加し、お話を聞きました。
講演題名は「不況を次の発展の飛躍台に」。
不況時の経営者の心構えを、ご自分の経験をもとに説かれました。
その中で、「不況時の備え」として5つ提示されました。
1.全員で営業する。
生産現場の人も一緒になって営業をする
2.新製品の開発に全力を尽くす。
不況時は時間があるからこそ、新製品の開発に時間を使うこと出来る。
3.原価の徹底した下げを試みる。
仕入れ値の再点検
4.高い生産性を維持する。
受注が減ったからと言って従来の人数で生産すると、せっかく維持してきた高い生産性が下がってしまう。受注が半減すれば、半数の人数で、作業をして生産性を下げない努力をする。
一度落ちた生産性を上げるには大変な努力が必要となる。
5.従業員との良好な人間関係を作る。
不況だからと言って従業員を減らすのでなく、全員の賃金を下げて、従業員全員の雇用を確保するべきである。それによって良好な人間関係が維持される。
この5つの提言は盛和塾生にとっては常に機会あるごとに言われていることでした。
この「不況時の備え」をしていると世の中が不況を脱した時、すぐさま飛び出すことができます。
不況を節目に大きくなっていった会社はこのような会社です。
ところが、ほとんどの会社はリストラで人を減らし、新製品開発もしていませんでしたので、景気回復
復してから、人を増やし、新製品開発を始めようとしても遅いのです。
5つの提言を実行していた会社は、はるか先を突っ走っています。
このフォーラムでの話を聞いて、私たち塾生も改めて稲盛塾長に教えられました。
このフォーラムの後は盛和塾主体で稲盛塾長を囲んでの懇親会、翌日は朝食会と続きました。