これは37年前の1975年に同じ文芸春秋に掲載されたものです。
当時、高度経済成長を遂げ、繁栄を謳歌していた日本に対し、内部崩壊の危機を警鐘する論文でした。
3月号はその再度の掲載です。
その論文には日本そのものが自己崩壊の道を進んで行くといく内容が書かれています。
古代ギリシャやローマ帝国がたどった大衆迎合の政治と同じ道を進んでいると書いています。
内部崩壊を通じて日本が自殺していくのです。
「パン」と「サーカス」がはびこった古代国家と同じ道をたどる。
古代ギリシャやローマ帝国の末期では、大衆は大土地所有者や政治家に「パン」を求めました。
彼らは大衆の人気を得る為に無料で「パン」を与えました。
働かず「パン」が保障された大衆は、時間を持てあまし、今度は娯楽を求め、そこに「サーカス」が登場します。
大衆はドンドン際限なく「パン」と「サーカス」を求めていき、ついに経済は破綻し文明も崩壊して行きました。
日本も同じような道を進むのでないかと危惧し、37年前に「日本の自殺」という論文が書いているのです。
今の日本では、37年前に予言されたその論文と同じようなことが起きています。
昨日「新・日本の自殺」という論文が掲載されている文芸春秋5月号が発売されました。
そこには「シュミレーション国家破綻」という副題がついています。
消費税増税導入が失敗し野田政権が瓦解、日本の国債が暴落し、年金、雇用、給料等全てが破綻していく姿がえがかれています。
6月末までに消費税増税法案が成立しなければ、日本の財政再建の能力はないとみなされ、日本のソブリン格付けを引き下げるという可能性が書かれています。
ソブリン格付けとは国債などが元金・利息ともに返せるかのランク付けです。
国債に対する評価が低下すると金利が上がります。
現在日本の国債の金利は1%程度です。
3月の国会答弁で日銀の白川総裁は「2%上昇したら日本に金融機関の損失は18兆円になる」と答えています。
不安を煽るつもりはありませんが、今後の日本、これから向かう方向、見極めていく必要はあります。
またよろしければこの文芸春秋を読んでみるといいと思います。