その時に料理の話がでました。
最近の料理を見ると、日本料理とかフランス料理、イタリア料理等の範ちゅうから外れた料理が多くなって来たように思います。
世界中の料理が日本に入ってきて、日本人はそれを積極的に取り入れたてきたました。
もしかしたら日本人ほど各国の料理を抵抗なく食べる国民はいないのではないでしょうか?
日本に長く住んでいた中国の知人と以前食事の話をした時、中国人は家庭ではほとんど中華料理ばかりを食べていると聞きました。
「今日は中華料理、明日はフランス料理、その次はイタリア料理・メキシコ料理・タイ料理・インド料理」と食べ歩かないそうです。
日本人が各国の食べ物を好きなように食べることが出来るのは日本が経済的に豊かだという証拠でもあります。
その日本人の中に、大分以前から「マヨラー」と言われる人が出て来ました。
何でもマヨネーズを掛けて食べます。
また、普通辛くて食べれない料理も好んで食べる人がいます。
彼らは何でも好きなように食べているうちに、舌が麻痺してきたのではないかと疑ってしまいます。
日本人が本来持っていた微妙味付けの料理に対する繊細な味覚が失われてきたように思います。
「冷たいそうめんを喉ごしで食べる」「微かな柚子の香りのする薄味の煮物」等、その良さが分からなくなってきたようです。
折角のそのような料理に、マヨネーズを掛けたり、タバスコを入れたりしてしまう人がいます。
「何でも有り」の料理の世界です。
味覚がおかしくなっているのではないでしょうか。
このようなことの原因は、子供の頃から「食育」がしっかり成されてこなかったからでしょう。
カツオ、昆布、煮干しなどで出汁を取り、本来ある日本の味付けを家庭で口にしてこなかった子供が多かったのではないでしょか。
料理を作る側も食べる側も、基本の味を知る舌作りが大切だと私は思っています。
微妙な味付けで、素材本来が持っている味を味合う日本料理。
もっと見直されていいはずです。
今晩は美味しい煮物やお浸しを肴に日本酒を飲むのもいいかも・・・