私達の周りには日々色々な情報が流れ込んできます。
毎日読む新聞の他にテレビ、ラジオ、ネットのからの情報など様々です。
その中から必要な情報を取り出すのですが、時として偽りの情報もあります。
また偽りではないのですが、発信者にとって都合のいい事実だけをつなぎ合わせた情報もあります。
それを見抜くのはなかなか難しいものです。
そのようなことが会社経営していても起きます。
競争している企業は時として、相手を意識して、あえて誤った情報を発信し、混乱させたりします。
会社内では営業から上がってくる情報が疑わしいこともあります。
経営者は常にそのような情報から経営判断をしなければなりません。
しかし、そのような誤った情報から判断すると、誤った決定をすることになります。
それでは経営者はどうしたら良いのか。
会社の中にいてはダメです。
毎日自分の足で歩き、得意先や仕入先、銀行等から直接情報を取りに行きます。
それは決して営業に行くわけではありません。
色々な人から話を聞き、情報仕入れと情報判断能力を高める為です。
一方残念ながら、経営数字だけを見れば経営が出来ると思っている経営者がいます。
部下から上がってくる情報を充実させようとして、社長の足や耳の役目をする「社長スタッフ」なるものを作る社長がいます。
しかし、会社内に長くとどまっている社長に「優れた社長」はいません。
自分が得た情報と、部下から上がってくる情報を突き合わせて、その結果より良い決定がなされます。
社長がそのような行動をすることで、自分なりの判断能力が高まると、分析能力も高まります。
色々な情報を「裏から見る能力」も高まります。
石川島播磨重工や東芝の社長、経団連、臨時行政調査会会長を歴任した土光 敏夫氏の言葉があります。
東芝の再建に入った時に言ったそうです。
「社員諸君にはこれから3倍働いてもらう。役員は10倍働け。俺はそれ以上に働く」
やはり社長は会社の中で一番働く人です。