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株式会社ヤマチオフィス

起業メンター日記

叱ることについて

昨日はブラック企業について書きました。

「仕事に対する社員への要求が厳しい企業が、全てブラック企業と言うのはどうなのか?」ということを書きました。

それに関連するのですが「部下の叱り方」について思うことがあります。

私が若い頃あるコンサルタントが部下の叱り方で次のようなことを言っていました。

「部下の間違いを指摘する時、その場で叱らず、時と場所を変えて注意する方がいい。人前で叱られる部下は自尊心を傷けられ素直に聞き入れられない。また時と場所を変えた方が冷静に注意することが出来、部下とも心を割って話せる。その方がいい」というものでした。

当時は「そうだな」と納得したものです。

しかし実際はそうではありません。

後で叱っても叱られる本人はそのことを忘れていたり、他人事のように聞いています。

結局その部下は同じ間違いを繰り返すことが多いのです。

「叱る時はその場で一生懸命叱ること」。これが大事です。

叱ることについては、松下幸之助さんも稲盛和夫さんも土光敏夫さんも、皆さん同じようなことを言ったり書いたりしています。

叱られても部下が納得するのはその言葉の後ろに愛情があるからです。

それが分かるから受け止め、聞き入れます。

松下幸之助さんについて書かれた本の中で、次のようなことがありました。

会社がまだそれほど大きくなっていない時だと思います

ある時、部下が間違いを犯し、それに対し幸之助さんは烈火のごとく叱りました。

叱り終わり部下が下がった後、少し叱り過ぎたかのと反省した幸之助さんは受話器を取り上げました。

そしてその部下の奥さんに電話をして「先ほどあなたのご主人を少し叱り過ぎました。きっと今日はしょんぼりして帰って行くでしょうからお酒の1本でもつけてやってください」と言ったそうです。

部下が家に帰ってみると奥さんはニコニコしてお酒を用意して待ってくれている。

その理由を奥さんから聞いた部下は改めて幸之助さんの言葉を思い出し、そして幸之助さんの気持ちに涙したということです。

部下を叱る時、時には感情的にもなるでしょう。

でも憎くて叱っているのではありません。

その裏に愛情があれば真意は伝わります。

沢山叱って上げて下さい。

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