会社の社長はよく「新規事業を始めなければならない」と言います。
このことに異論をはさむ人はほとんどいません。
でも実際に新規事業に着手し、実行する社長はどれほどいるでしょうか。
私の周りでは多くの社長が口で言うだけで、実行しません。
そして特に経営に自信があり、経営数字に敏感な社長は特にその傾向が強いようです。
そういう社長は新規事業を考える時、数字が先に立ってしまします。
でも最初から数字で考えると否定した方向に行ってしまいます。
本来はまず何がしたいのか、将来会社がどうあるべきか、その夢を膨らませる。
そしてその為に何をするか。
これを押さえてから具体的計画段階の時、夢を数字に置き換えて再検討をし、ネック部分を取り除く。
それで新規事業が始まります。
それが最初から「儲かるか儲からないか」。数字だけで考えるとそこで止まってしまいます。
挑戦しようという気持ちもわきません。
良くあるパターン。
社長は部下に新規事業を考えろと言います。
部下が一生懸命頑張ってアクセルをふかしているのに、横にいる社長がブレーキを踏み続けている状態。
結局いつまでたっても新規事業は始まりません。
業績が悪くなって、あわてて「新規事業を」と言っても、もう間に合いません。
結局、新規事業を始めることが出来るか出来ないかは、優秀な部下が居るか居ないかではなく、するという決断が出来る社長が居るか居ないかで決まってしまいます。