11・思いやりの心で誠実に
(副題:商いには相手がある。相手を含めてハッピーであること。皆が喜ぶこと)
これは「利他」の心とも言えます。つまり自分の利益だけを考えるのではなく、自己犠牲を払ってでも相手に尽くそうという、美しい心のことです。私は、ビジネスの世界においても、この心が一番大切であると考えています。
「思いやり」や「利他」など、弱肉強食のビジネス社会では実現は難しいと考える方もいることでしょう。しかし「思いやりの心」が経営の世界でも大切であり、「情けは人のためならず」というように、その恩恵は巡り巡って自分にも帰ってくるのです。
中国の古典「書経」にも、「満は損を招き、謙は益を受く」とあるように、相手を大切にし、思いやるという「利他」の行為は、一見自分たちが損をするように見えても、長いスパンで見れば、必ず素晴らしい成果をもたらしてくれるものです。
(盛和塾 塾長講話より)