身の回りを整理していると昔に書いていたノートが出てきました。
楽書(たのしいしょ)と題したノートが5冊。
経営に対する考えを書いたり、経営に関する切り抜きを貼り付けています。
それを読み返していると、書いたのに忘れていることがたくさんありました。
その1つが「メカケの手抜き」です。
誰かの言葉を書き留めたものだと思います。
それは「目は掛けるが手は掛けない」という意味です。
部下に対して、熱心に一緒になって考え、教えてあげたりすると相手の「考える力」を削いでしまうのです。
常に目を向けていますが、必要以上に手を掛けないのです。
その方が部下にとって何がいいかが客観的に見えてきます。
営業マンにも言えます。
営業マンがお客様のためと言って、親身になってお客様の悩みを「自分のことのように」一緒になって考える人がいます。
一見お客様のためになっているように思いますがそうではありません。
自分のことのように悩むあまり、お客様に感情移入し、空回りしてしまう場合があります。
他人の悩みとして客観的に見ることにより、「悩みの芯」だけを見ることができます。
これはコーチングの手法に似ています。
悩みを解決するには「今何を手放して、何を獲得するのがいいだろうか」の選別が必要です。
全てを手にしたいと思うあまり、自分が何をしたいのかを見失うことになります。