今日は「仕事を好きになる」についてお話します。
この「仕事を好きになる」ということも「いまさら」と思われるでしょう。
稲盛さんが京セラフィロソフィに書いている内容ををご紹介します。
「自分が燃える一番良い方法は、仕事を好きになることです。どんな仕事であっても、それに全力を打ち込んでやり遂げれば、大きな達成感と自信が生まれ、また次の目標へ挑戦する意欲が生まれてきます。その繰返しの中で、さらに仕事が好きになります。そうなればどんな努力も苦にならなくなり、素晴らしい成果を上げることが出来るのです。」
稲盛さんは大学を出て就職難の中、やっと松風工業という碍子(がいし)会社に就職しました。
そこでは給料の遅配が当たり前、しょっちゅう労働争議が起き、業績も悪い会社でした。
同期で入った人間は5人が「こんなボロ会社は嫌だ」と言って1人、1人と辞めて行きました。
最後に稲盛さんともう1人が残ったそうです。
そこで、2人して一緒に自衛隊に入ろうとなり、試験を受け合格しました。
幹部候補生学校に入る為に戸籍抄本を取り寄せたのですが、稲盛さんがけ来なかったそうです。
最後の残った1人も「頑張れよ」と言って出て行って、稲盛さんだけが残されました。
1人残された稲盛さんは愚痴を言う相手もいず、どせなら一生懸命仕事に打ち込んでみようと気持ちを切り替えました。
研究室に布団や鍋釜を持ち込み、一生懸命仕事をするといい結果が生まれました。
研究していい結果が出ると面白くなり、さらに打ち込んで研究をし、ついに日本で初めてセラミック材料の合成に成功しました。
その技術が、後の京セラ設立の基になりました。
「好きこそものの上手なれ」と言われるように、仕事を好きになることは大きな仕事を成し遂げていくためには一番大切な事だと思います。
もう一つ、仕事との関係は恋愛に似ていると思います。
自分が一生懸命に相手を好きになり、手紙を書いたり、電話したりして努力を重ねた結果、相手も自分を好きになってくれます。
少しこじ付けかもしれませんが、そんな風に思います