やっと「ストーリーとしての競争戦略」を読み終わりました。
厚い本なので、時間がかかりました。
この本は一橋大学大学院国際企業戦略研究科の楠木建教授が書いたもので、週刊東洋経済で特集も組まれたくらい注目された本です。
競争戦略という専門書ですので、私には少し難しいところもありましたが、大変興味を持って読みました。
その内容を一言で言えば「優れた戦略というのは思わず人に話したくなるような面白いストーリーを持ったもの」です。
優れた戦略ストーリーで事業を展開している会社としてトヨタ、デル、アマゾン、セブンイレブン、マブチモーター等の企業戦略を詳しく解説しています。
成功しているこの様な会社のやり方をマネしようとしても、成功出来るものではありません。
根本的・本質的なところでマネできないため、表面的にマネをして失敗していく企業の例も取り上げています。
楠木教授はこの本の7章で戦略ストーリーの「骨法10カ条」を上げています。
1.エンディングから考える
2.「普通の人々」の本性を直視する
3.悲観主義で論理を詰める
4.物事が起こる順序にこだわる
5.過去から未来を構想する
6.失敗を避けようとしない
7.「賢者の盲点」を衝く
8.競合他社に対してオープンに構える
9.抽象化で本質をつかむ
10.思わず人に話したくなるような話をする
この10カ条を読み興味をもたれたら、ぜひこの本を一読ください。
なるほどと思われることが書かれています。
単に物珍しい、人が思いつかないだけでは新規事業にはなりません。
すぐマネされてしまいます。
この本は、追随されない新規事業構築のため(そう簡単ではなりませんが)の参考本だと思います。