今日は「必要な時に必要なだけ購入する」について書きます。
これについて稲盛さんは次のように書いています
「物品や原材料を購入する場合、大量に買えば単価が下がるからと言って、安易に必要以上のものを買うべきではありません。
余計に買うことは無駄使いのもとになります。
たとえ一時的に大量に安く購入できたとしても、これによって在庫を保管するための倉庫が必要となったり、在庫金利が発生したりといった余分な経費がかかってきますし、さらには製品の仕様変更などの理由で、全く使えなくなってしまう危険性もあります。
やはりメーカーはメーカーに徹し、ものづくりそのもので利益を上げるということに専念するべきです。
必要な時に必要なだけ購入するという考え方が大切です。」
この事は以前の[健全資産の原則を貫く]でも述べたことですが、一見まとめ買いは安く上げるコツのように見えますがそうではありません。
大量に買って在庫が発生するとなれば、その為の倉庫が必要になります。
その上、決算ごとに棚卸をしなければならず、人件費もかかり、使う見込みのないモノは廃棄処分をしなければなりません。
結果として、最初は安く買ったように思うけれども後々目に見えないロスが出てきます。
京セラでは今でも、必要な時に必要なだけ購入する「当座買い」を実施しているそうです。
会社で利益が出ているように見えても、もしかしたらそれは在庫に化けているのかもしれません。
健全な経営をする為にも在庫を少なくする経営は重要です。