新聞の広告欄を見て思うことがあります。
「〇〇をすれば一瞬にして変わる」とか「この本を読めばあなたの人生が変わる」ような本が多くなったのではないでしょうか。
世情に不安を抱いている人を励ます、あるいはその不安感に付入るというような色々な考え方があります。
啓蒙書として、著者の主催するセミナーやサークル・組織への入り口として書かれているものもあります。
また同じ著者が似たような本を何冊も出します。
これ一冊で一瞬にした変わるのなら、それ以上の本は書かないと思うのですが、似たような本が出て来ます。
不思議です。
政治の不安、経済の低迷、その上震災等心配な世の中。
どうしても、それに負けない自分に変えたい、強くなりたいという思いは強くなります。
私もそうです。
そんな時、父の家を整理していたら、物置から私が大学生の時に買った本が出て来ました。
40年ほど前に買った岩波書店の「哲学」18巻です。
箱カバーは黒く汚れていましたが、中に入っている本は全く汚れていず、きれいなまま。
学生時代に読みましたが、あまり理解できず、途中で断念しました。
それを紹介しますと「①哲学の課題」「②現代の哲学」「③人間の哲学」「④歴史の哲学」「⑤社会の哲学」「⑥自然の哲学」「⑦哲学の概念と方法」「⑧存在と知識」「⑨価値」「⑩論理」「⑪言語」「⑫科学の方法」「⑬文化」「⑭芸術」「⑮宗教と道徳」「⑯哲学の歴史Ⅰ」「⑰哲学の歴史Ⅱ」「⑱日本の哲学」
この中で興味あるのは「⑧存在と知識」「⑮宗教と道徳」です。
現代の様な混沌とした時「哲学」という言葉に引かれています。
当時の哲学はマルクス思想の影響を受けているはずです。
文章は難しく書いています。
18巻全部を読む気力はありませんが、好きな巻をゆっくりと読んでいきます。