最近の新聞で「最低賃金の引き上げ」問題が取り上げられています。
働く側から見れば、高い賃金を求めます。
会社側からは賃金が高いと収益が出なくなります。
政府は「20年までに全国最低800円、全国平均1000円」を目標に掲げています。
会社側、特に中小企業側からみると、現状のデフレを考えれば「最低賃金の引き上げ」は死活問題になります。
賃金が上がる時、会社が生き延びるには、利益性の高い事業をするか、小人数で経営できる体質改善が行われなければなりません。
現在の日本で利益性の高い事業を探すのは大変なこと。
そのため、少ない人数で仕事をこなすために、機会・設備の導入などが起きるでしょう。
悪くすると、会社規模を縮小して、アルバイトの数を減らす方向に行くかも知れません。
どちらにしても、デフレ経済のもとでは、賃金が高くなるば、雇用人数が減少します。
益々、失業者が増えます。
デフレ下では、ワークシェア―が行われるのが流れです。
個別の賃金が減少しても、仕事を分け合い失業者を増やさないことが大切です。
「最低賃金引き上げ」はそれに逆行しています。
将来、外国人労働者の受け入れなど、労働者の自由化問題が持ち上がると、この問題はもっと複雑化して行きます。