1人で起業しても、業績が上がってくると従業員を雇います。
その従業員に効率よく仕事をしてもらうため、経営者は的確な指示を出します。
起業したばかりの時は、自分の手足となって働いてくれる人が必要です。
時には的確に指示が出来なく、遊んでいる従業員がいる会社もあります。
会社が成長するためには、経営者はいかに的確に指示をし、効率よく従業員に仕事をしてもらうか。
ここが第一の関門です。
次に、会社が成長し、人も増えてくると今度は自分の手足になる人間でなく、経営者と同じ頭を持つ人を育てなければなりません。
その為にどうするか。
今度は経営者は指示を出さないのです。
従業員自身に自分で考させます。
苦悩しながら自分の頭を絞り、考えを出させます。
そうしなければ、いつまでたっても指示待ち人間ばかりになってしまいます。
松下幸之助さんは新製品の試作の段階で、簡単にはOKを出さなかったそうです。
「これは少し大き過ぎるね」とか「少し重すぎるね」と言うだけでそれ以上の事は言わなかったそうです。
そして改良してきた試作品を見ても「しっくりこないね」等言うだけです。
その都度、担当者は試行錯誤を重ね、何回か繰り返した後で、幸之助さんから許可が出ます。
結果、開発担当者も、出来上がった製品を改めて見てみると、見た目も使い勝手もいい商品だと改めて納得したのです。
アップルのスティーブ・ジョブズも「ダメ出し」が徹底していたそうです。
具体的なことを言わないで、自分の頭で考えさせる。
それによって人を育てる。
根気が必要ですが、これも経営者の仕事です。