今、「共同購入クーポン」なるモノが盛んにテレビで取り上げられています。
普段はなかなか行くことが出来ないような高いレストランや割烹などの店が、客集めで行うものです。
店側はネット上で客数限定で料理等を50~90%OFFと、驚くほど安く提供すると告知し、それを、ネット上で見た人が申込みます。
制限時間内に予定人数に達すれば実施される仕組みです。制限時間内に人数が集まらなかったら中止になります。
現在これを運営するサイトが多く出来ており、店側も一度契約すれば、自店の都合でいつでも募集することが出来ます。
このシステムについて一言あります。
ある店のマネージャーはテレビの中で、この安売りを「販促の手段です。」と言っていましたが、それは間違っています。
安売りをした時に来るお客様は安いから来るのであって、通常料金では顧客には決してなりません。
そういう意味で販促にななりません。
このシステムは、お客様が来店にいただけないと予想されるような時期に合わせて、利益は少なくてもいいから、来客数を稼ごうと考え、使われるのはいいです。
また、急にキャンセルがあって用意した食材を無駄にしない為にという時もあるでしょう。
このシステムはあくまでも補助的利用にとどめるべきです。
パソコンを操作すれば、簡単にすぐお客様が集まるという魅力に陥れば、安売りの魔力につかまります。
そうなれば、お客様はその店を安い店としてしか認識しなくなり、利益は少なくなります。
従来通常料金で払っていたお客様は離れていきます。
人は良く「損して得取れ。」と言います。
その意味するところは、「得をしたいと思うモノ以外はすべて損をせよ。」と言う意味と考えます。
会社でいえば、利益と言う「得」を得る為に、買いたいモノを買わずに経費を削減しようと我慢をすることです。
利益を「損」するという安易な安売りは、「損して損になる」ばかりです。
現在はデフレ経済と言われ、安くしないとお客様は来てくれないと言われますが、安易に安い売りをしない我慢が必要です。
デフレ経済はガマン経済かもしれません。