昨夜7時のNHKのニュースを見ていたところ、「ノーベル化学賞受賞者日本人2名」とアナウンサーが叫んで始まりました。
また、そのうちに1人が北海道大学の鈴木章名誉教授だとのこと。
北海道人として「地元北海道大学からノーベル受賞者が出るとは!」という驚きと嬉しさがありました。
新聞には最近、工学や化学を専攻する人が少ないとか書いてありましたが、このニュースを見聞きして若い人、特に北海道の若い人が自信を持って、頑張ってほしいという気持ちになりました。
現在「『頑張れ』という言葉はあまり使ってはいけない」と言う人がいます。精神的に追い詰められている人に使うと、もっと追い詰められていくからと言います。
そのような考えもあると思いますが、それが強調され過ぎているからでしょうか、今の若い人達が頑張らなくなっています。
頑張れと言うことに関して、2年前同じノーベル化学賞を受賞した下村脩さんも、昨年7月日経新聞の「私の履歴書」に書かれています。
読まれた方もいるかもしれませんが、その文を紹介します。
「ノーベル賞を受けた翌年の2009年3月、日本に一時帰国して、日本化学会などが主催する講演会に招かれたときのことだ。講演後のパネル討論の場で、会場の若い参加者から私への質問が出た。おそらく研究者かその卵であろう。『研究で成果が出ず、行き詰ったときはどうすればいいか』という問いだった。
ちょっと考えた後、こう言った。「がんばれ、がんばれ」。つべこべ言わずに努力をしなさいという、突き放したような言い方に、ひょっとしたら聞こえたかもしれない。もう少し丁寧な答え方をしようとも思ったのだが、私が言いたかったのは、結局はこの「がんばれ」という単純な言葉に尽きるのである。」
「『やりたかったことをやっていて行き詰ったらどうするか』と、聞かれたこともある。この質問の真意が私にはよく分からない。すぐにあきらめたり、ほかのことに移ってしまったりするのは、それはそのことが本当にやりたかったことにはならないのではないだろうか」
どんな世界でも頑張らなければ報われない。
目的に向かって「頑張れ!」「頑張れ!」のエールは今、改めて必要な事だと思います。
逆説的に言えば、頑張らない人が多いから、少し頑張れば成功できる時代かもしれません。