札幌は東京などと違って、そう頻繁に専門家の話は聞けません。
ですから、私は講演会がある時はなるべく業種にこだわらず聞きに行くようにしています。
昨日の講師は斉藤精一郎さんでした。斉藤さんは皆さんご存じのように経済学者で、テレビにもコメンテーターとして出ています。
このイベントの名称が「卸・小売連携フォーラム」ということで、斉藤さんの講演題名は「地域商業の活性化と小売・卸の役割」です。
でも話のほとんどは日本の経済全般の話でした。
現在の日本の状況は改めて説明するまでもありませんが、不景気・デフレの真っ最中です。
斉藤さんの話を纏めると
◆日本経済の下降は20年前から始まりました。
20年前の1989年の日経平均株価が39000円だったのは20年経って2009年末で10540円4分の1。
土地の価値も4分の1
◆日本のGNPは20年間で0.7%の伸び。アメリカは2.6%の伸び。
◆日本の給料は20年前、平均年収は403万円が現在406万円でほとんど伸びはない。
◆日本の給与は世界的に見てまだ高い。より下がる可能性が高い。
◆日本は12年前頃よりデフが始まった。
◆国債はもう1000兆円を超える。
◆日本は高齢化が進むので消費は増えない。高齢者は貯蓄はあっても年金以外の収入がないから。
◆ベルリンの壁が無くなってから、世界中が市場経済になった。結果どこで作っても、どこで売っても良くなった。
日本の製造業は海外で作り、海外に売るようになっている。
日産のマーチはタイで、トヨタのカローラす全て海外生産すると発表している。
◆日本はあと5年で再生する方法を探さないとどうなるか分からない。
◆日本に残された時間は無い。
以上の斉藤さんの話を聞いて悲観的とは思いません。
今大切なのは、日本人は真正面から日本経済の現状を認識し、自分が何が出来るかを考えなければならないとことに来ています。
もう国が何かをしてくれることを待っている暇はないのです。
大手企業は自己保存の為に海外へ出ていきます。
これからは金持ちも資金を海外へ移していくでしょう。
私たちはこれから誰かや何かに頼るのではないく、自立出来る力が必要になって来ます。
これからは起業家が活躍する時代だと、私は確信しています。