それは耳に栓をするとか、耳を塞ぐとかしているからです。
もしかしたら、その人は本当はいい話しをしているのに「何となく嫌な人だから」とか「あまり大したことのない人だから」とかの理由があるのかもしれません。
でもそれはもったいない事です。
それに似たような話です。
私の若い頃、好きな歌手がいてその歌が好きだったのですが、ある時その人がスキャンダルを起こしたため、その歌も聞きたくないと思ったことがありました。
その時友人から言われたのが、「歌が良ければその歌っている人間がどうであれ、関係ないはず。良い歌は良い歌なんだから。」と
それと同じように、話している人に対しての先入観を持たずに、「いい話しかもしれない」と話を聞く姿勢は必要なのです。
そうでなければ耳触りのいい話しか聞かず、自分の考えがますます狭くなってしまいます。
自分と考えが違う人の話も「成程」と思える心の広さも必要です。
一方、逆に話す人間の立場に立てみれば、「自分の話を聞いてもらえない」というのも問題です。
特に経営者として話す力は重要です。
大切な話をしても伝わらない。それでは人は動きません。
社員や得意先、銀行などに話をする時、信用して聞いてくれるかどうか、そして行動してくれるか。
人を動かすことので来る経営者が成功します。
聞かない人が悪いのではありません。聞く耳を持たせるように努力しなければならないのです。
人が話を聞いても動かないのは、その経営者の考え方、姿勢が大きく原因してきます。
耳を傾けてくれるだけの話の内容と共に、人としての考え方がしっかりしていなければ、社員も得意先も銀行も聞いてくれ、動いてくれません。
経営者は普段からの行動が信用されるかどうかにかかっています。
素晴らしい経営者、成功する経営者は、良い話しをするより前に、耳の栓を抜いてあげることが出来る人なのです。