また何日か前には、会社の中に評論家やコメンテーターは要らないとも書きました。
民間企業で働く以上は収益を上げる、すなわち如何にお金を稼ぐかが問われるべきです。
勿論その前に人々に喜ばれるザービス・モノを提供することが前提です。
先日盛和塾からの会報を読んでいましたら、稲盛和夫さんが日本記者クラブで話した内容が載っていました。
題名は「日本航空の再建及び日本の再生について」です。
その中で、紹介されていたことです。
JALは幹部を集め、意識改革セミナーという勉強会を定時後や休日に1カ月以上にわたって集中的に行いました。
時には稲盛さんも講義を行い、どういう意識を持たなければならないか、どういう使命感と考えを持たなければならないかということを話しました。
セミナー後は缶ビールとつまみを買って侃々諤々の議論をしたそうです。
その中で稲盛さんがびっくりしたことが書かれていました。
「JALの幹部達が、企業が利益を出すことに対して、罪悪感に近いものを持っているということ。航空運輸業は安全が何よりも大事であり、利益ということを口にすることでも卑しい思いがするという幹部が沢山いました。」
幹部が企業経営という考え方を持たないからこそ、JALは破たんしたのでしょう。
大企業と言われる会社の幹部にはそのように利益を出すことに罪悪感を持った人がいるのでしょうか。
断言できませんが、マスコミ、特に新聞社の中にはそのような考えを持った人達が多いかもしれません。
どうしても、新聞報道を読んでいると、しっかり稼いでいる会社より、「お客様のため」との口実で利益も出ず、苦しい経営している会社の方を評価して取り上げていることが多いようです。
利益を出し、従業員を雇い、給料を払い、税金を支払います。
従業員に支払った給料からも税金が源泉徴収されます。
会社が出した利益から税金が支払われ、今の日本を動かす源泉になっているのです。
如何に「お客様のため」とは言っても、利益を出さない会社は決して評価されないと私は思います。
この事を忘れると、お客様のためと言いながら、単に自己満足だけで、何も生まれません。
最近気になることでした。