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起業メンター日記

動機善なりや。私心なかりしか

今日も「京セラフィロソフィ勉強会」の続きを書きます。

今日は「動機善なりや、私心なかりしか」についてです。

これについて稲盛さんは次のように言っています。

「大きな夢を描き、それを実現しようとする時『動機善なりや』ということを自らに問わなければなりません。

自問自答して、自分の動機の善悪を判断するのです。

善とは、普遍的に良きことであり、普遍的とは誰から見てもそうだということです。

自分の利益や都合、格好などというものでなく、自他ともにその動機が受け入れられるものでなければなりません。

また、仕事を進めていく上では『私心なかりしか』という問いかけが必要です。自分の心、自己中心的な発想で仕事を進めていないかを点検しなければなりません。

動機が善であり、私心がなければ結果は問う必要はありません。必ず成功するのです。」

この「動機善なりや、私心なかりしか」という言葉は、私が稲盛さんの勉強会「盛和塾」に入って最初に学んだことです。

この言葉は稲盛さんが、今のKDDI(第二電電)を創業する時に「これだけの事業を始めるからにはもっと自分を駆り立てる何かが必要だと思い、考えを思い巡らせていた時に浮かんだのがこの言葉だったのです」と言っています。

稲盛さんは第二電電を創業しようと思い立った後6カ月間、毎夜寝る前に「動機善なりや私心なかりしか」と自問自答したそうです。

「おまえは第二電電を創業し、通信事業を手掛けたいと言っているが、その動機は善なりや、そこに私心はないのか」と問い続けたのです。

ここで言う「善」とは良いこと、正直なこと、人を助けること、優しさ、思いやりある心、美しいこと、さらに言えば、純粋な心という意味だと説明しています。

人は誰でも私心はあると思います。それは人間としての生存本能として、自己防衛的なものが必要だからです。

ですから稲盛さんはそこまで捨てろと言っているわけではありません。

良く思われたいと思う「見栄」とか、有名になりたいという「名誉」とかで判断することがあってはならないと自己点検したのです。

私は過去そこまでの判断を求められたことは記憶にありません。

しかし、企業は益々社会に関連する仕事をすることになります。

自分のことばかり考えていれません。

企業人として、自分の襟を正す上でこの「動機善なりや、私心なかりしか」という言葉は、常に念頭に入れておかなければならないでしょう。

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