いつもは秋冬は風邪のシーズンと重なるのでポケットティッシュは助かります。
ティッシュ配りが少なくなったのは消費者金融会社の配布が減ったためでしょう。
一時、消費者金融会社は飛ぶ鳥を落とすような勢いがあり、業績を拡大していました。
私がまだ銀行員だった頃、消費者金融はサラ金と言われていました。
そして同じお金を貸すとしても銀行はサラ金と明確に線引きをして、独善的に区別していました。
しかし、消費者に近い立場で融資をするという点ではサラ金の方が優れていました。
昔の銀行は消費者に対して融資をするとすれば、住宅ローンや自動車ローン、割賦販売の手形発行位のものでした。
消費者に身近なことからサラ金の方が広まっていきましたが、同時に高金利や過剰な返済取立で社会問題になりました。
その頃でしょうか、サラ金が個人相手で利益を出しているのを見て、銀行もやっと個人融資を本格的に始めました。
銀行では一般企業への融資が減る中、新しい収入源として個人融資にも力を入れるようになり、そして最近はサラ金と言われた消費者金融会社を系列傘下に置くようになりました。
そのような変遷の中、銀行が本来持っていた使命感が薄れているように私は思います。
以前、銀行は会社・経営者をに対して、金融支援や経営指導と共に精神的なフォローをしていました。
たとえ今お金が無くても、銀行の支店長はその経営者の人格や志に期待をし、色々な形でフォローしていました。
経営の仕方が悪ければ親身になって相談にのりました。
しかし、バブルが弾けて、銀行の経営そのモノが危なくなった頃から、銀行は自分のことだけを第一に考える様になりました。
「貸しはがし」等が行われる頃になってから、銀行には使命感が無くなりました。
もしかしたら、今、銀行は既に銀行ではなくなり、サラ金と言われた昔の大きな消費者金融会社に変わっているのかとさえ思えるほどです。
現在のように先行き不安が広がる中、起業に挑戦しようとする人は少なくなっています。
それでも起業に挑戦する人はいます。
今大切なのは起業しようとするその志を抱く人を支援することです。
長く支援し続けることが出来るのは銀行だと思っています。
北海道や札幌市などの公的機関は起業するまでは支援しますが、起業してしまえばそれまでというところがほとんどです。
起業に必要なお金を貸し、その後利益の出る会社にするために具体的な支援をすることが出来るのは銀行が最適です。
人を育て、会社を発展させるという使命感を銀行が持ってくれれば、新しく成功する多くの起業家が生まれると思います。