起業家が起業を志したきっかけは色々あると思います。
お金を稼ぎたい。贅沢したい。好きなモノを買いたい。思い通りに人を動かしたい。世の中を良くしたい。
様々あります。その動機がどうであれ起業することはいいことです。
起業しようとすると、今はそれを支援する団体や制度は沢山あります。
起業・創業資金の貸出も容易に受けることが出来ます。
インキュベーション施設も充実しています。
ただ最近フッと思うことがあります。
起業して実業の世界に入って行くと、守ってくれる人はいません。
最初は社長になって目標に向かっていく自分を夢描いていますが、しかし実際は自力で、誰にも頼らず、汗をかき、涙を流し、時には這いずり回りながら登って行くこともあります。
その時必要なのは「根性」です。
「根性」という言葉は最近聞かれ無くなりましたが、同じ意味で「ネバーギブアップ」です。
誰にも頼れないからこそ大切です。
30年以上前は、現在のように起業の環境が整備されていなく、起業する人達は、知人にお願いしてお金を集め、足りなければ銀行に事業計画書を提出し、承認受ければ自己保証でお金を借ります。
経営指導してくれるところは銀行とか商工会議所くらいで、実際は周りにいる経験者や先輩たちに教えを請うて、学んでいきました。
事業計画書の書き方は銀行に行って教えてもらい、商売の仕方は他社の見よう見まねでやりました。
市場調査とか、マーケッティング等分からなくても商売を伸ばしてきました。
経験しながら自力をつけ事業を拡大してきました。
それに対して現在のように起業の大切さが言われるようになって、国などの「官」が起業に対するいろいろな環境を整備してきてくれました。
極端に言えば手取り足とり教えてくれ、支援してくれます。
インキュベーション施設も安い料金で入居出来、そこではマネージャーがいて相談ものってくれます。
しかし、先ほども書きましたように、実業の世界は昔と変わらず厳しいものです。
その厳しさを知らずにインキュベーションから出た途端に、風邪をひいて倒れてしまうかもしれません。
実業の世界では自力がモノを言います。
勿論「官」のサービスを利用してもいいのですが、早くそこから脱した方がいいと思います。
実業に入ったら民間のネットワークを使うことです。
自分の周りに作るのもいいです。
また、既にある民間の起業支援ネットワークに入るのもいいでしょう。
私も入っていますがNICeという団体があります。
「つながり力で、日本経済と地域社会の未来を拓く!」を合言葉に起業家を支援しています。
起業した人同士、またそれを支援する人とのネットワークです。
そのようなところが、昔のように先輩や経験者に相談し、教えてもらえ、起業家同士は互いに助け合いながら、成功を目指していける世界をつくるのではないでしょうか。
この団体も「官」ではなく一般社団法人格で頑張っています。
周りにも同じような団体やネットワークがあるかもしれません。
「民」の力で自力ある骨太の経営を目指しましょう!