会社を経営していると業績の浮沈は少なからずどこの会社でも経験しています。
ある事業に投資し、思惑が外れて巨額の借金を背負うこともあります。
取引業者の倒産で代金回収ならず、苦しい資金繰りに悩まされることもあります。
経営者が「それは○○のせいだ!」と大きな声上げても誰も相手にしてくれませんし、助けてくれません。
全て自分の責任です。
それが時として業績が特段に伸び、世間から注目される時、マスコミや評論家の第3者は、「上手く時流に乗りましたね」とか「たまたま○○のお陰で良くなったのですね」と評します。
その経営者そしてその従業員が懸命の努力をして獲得した成果なのにそれを評価する声があまり出ません。
素直に素晴らしいと評価して欲しいと思います。
今朝の新聞に日本航空が2000億円以上の営業利益を達成したと報道されていました。
でも、やはりその要因はリストラであり、更生法適用による制度面での支援効果が大きいと書かれています。
日本航空を稲盛さんが再建を引き受けた時、それに関して色々な本が出ていました。
それは、例えリストラをし再生法定が適用されても再生不可能だと書かれていました。
「JAL再生の嘘」とか「日本航空・復活を問う―元パイロットの懐疑と証言」等の本があります。
1週間前のテレビに稲盛さんが出演した時、司会者から「日本航空が再建出来たのはリストラの効果が大きかったのでしょう」と言われました。
それに対して稲盛さんは「それは可哀そうでしょう。再建が始まる時、皆さんは不可能だと言われていた。それが再建成功したら、リストラのせいだとか、更生法が適用されたからだと言う。それでは苦労し、頑張った従業員があまりにも可哀そうです」とハッキリ言っていました。
先日の盛和塾の勉強会に札幌の日本航空の幹部も参加していました。
彼らは常にLALフィロソフィ―を携帯し何度も何度も読み返しているそうです。
以前と意識が180度変わったと言います。